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日本最古のフィギュア、土偶 〜謎に満ちた縄文世界〜

いまから何千年も前に、これほど創造性に満ちた「フィギュア」が生まれていたなんて……。じっと見ていると、どこか異世界に吸い込まれていきそうな独特の造形美が、縄文の土偶にはあります。この日本最古のフィギュアに魅せられたのが、「土偶女子」こと、こんだあきこさん。彼女の視点もまた、現代人の私たちにたくさんのヒントを与えてくれます。

土偶にハマった土偶女子

2018年9月2日まで上野の東京国立博物館で『特別展「縄文-1万年の美の鼓動」(縄文展)』が開催。テレビで大体的な特番が組まれたり、縄文をテーマにした映画が公開されるなど、2018年の夏は「縄文」への注目度が沸騰した夏でした。

土偶女子のこんだあきこさんもメディアにひっぱりだこ。著書の「土偶のリアル――発見・発掘から蒐集・国宝誕生まで」「土偶界へようこそ――縄文の美の宇宙」も増刷されました。

S__3162116.jpgでは、土偶の何が、彼女をそんなに魅了したのでしょうか?ご本人は、こんなふうに語っています。
もともと私が土偶に興味を持ったのは、造形の素晴らしさと不可思議に魅せられてのことだ。知識はなかったが、出会った瞬間に、その力強い姿に心が鷲掴みにされた。土偶に惹かれるのに理由はいらない。私にとっては背景にある情報よりも造形がすべてだった。ということは、土偶について詳しい情報を持ち合わせていない人でも、土偶に心奪われることがあるのではないかー。
『土偶のリアル』P.190、山川出版社
土偶ファンの多くは、まずミステリアスな外見に惹かれます。特別な予備知識や審美眼を持ち合わせていなくても、いきなり見る人の心をつかみ引き寄せる魅力が、土偶にはあるのかもしれません。

そして、見ているうちに「縄文の謎」に引き込まれていきます。そもそも土偶は誰なのか? なぜこんなにデフォルメされているのか? 何のために作ったのか?

どこから見てもオモシロイ土偶

写真では正面や斜め前のカットが主流ですが、当然ながら土偶には背中も足の裏もあります。さまざまな角度から土偶を見ることで、その「ナゾ」の世界観に引き込まれていくと、こんださんは言います。

例えば、国宝に指定されている「縄文のビーナス」。

縄文のビーナス.png

実は、ビーナスの背中にまわってよく見ると、ラメのようなキラキラが仕込まれています。なぜこんな細かい細工をしたのか? こんださんはこんな風に想像の世界を広げていきます。
ツルツルに光り輝く背中は、縄文人たちが願いを込めて触っていたのかもしれない。ビーナスは集落の守り神として、特別な祭りの際にはシャーマンの道具として使われ、平素は安置されている場所で人々に触れ、安心を与えていたー。そう思えてならない。
『土偶のリアル』P.27-28、山川出版社

マニアックに土偶を突き詰めてきた彼女の縄文観は、『中日新聞』や『東京新聞』のコラムでも好評を博しました。「縄文の謎」を追い求める土偶女子の旅。もちろん受け取り方は人それぞれですが、誰にもロマンあふれる追体験を提供してくれます。

土偶と縄文時代に魅了された外国人

彼女の名前はイローナ・バウシュさん(東京大学大学院特任教授)。彼女は子供の頃、ハリウッドで制作され、母国オランダで放送されたテレビドラマ「将軍 SHOUGUN」を見て、日本文化はなんて神秘的でおもしろいのだろうと興味を持った。そして、1987年、ライデン大学に入学した彼女は、すぐに受けた歴史の授業で「縄文文化」に初めて触れることとなった。
そんなイローナさんが20歳の時、長崎大学とライデン大学の交流プログラムを使って、日本に1年間留学した。留学中、(中略)東京国立博物館を訪れ、そこで初めて土偶に出会ったという。「私は、土偶を見た瞬間、恋に落ちました」これが歴史の先生が話していた土偶なのかと彼女は感激した。


『土偶のリアル』P.193、山川出版社

これであなたも土偶マニア!

こんださんの独自視点と世界観で土偶を見たければ、以下より「土偶界へようこそ」を、ぜひ読んでみてください。70点に及ぶ土偶が、様々な角度から紹介されています。
有名な国宝や重要文化財からマニア好みの隠れた名作まで、この一冊で縄文の土偶のエッセンスを知ることができます。
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現代人と縄文人の出会い

時代を超えて、出会った縄文人と現代人・・・そこには、壮大なドラマを感じるられるかもしれません。土偶そのものだけではなく、土偶を作った縄文人や、発見・発掘に関わった人たちの姿まで知りたい方は、以下より「土偶のリアル」を、ぜひお読みください。
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