1. 越前国(えちぜんのくに)

越前国(えちぜんのくに)

北陸道の国。現在の福井県北東部。「延喜式」の等級は大国。「和名抄」では敦賀(つるが)・丹生(にう)・今立(いまたち)・足羽(あすは)・大野・坂井の6郡からなる。7世紀後半に越国(こしのくに)とよばれた北陸地方を分割して成立。当初の管郡は11郡であったが,718年(養老2)能登国,823年(弘仁14)加賀国を分置した。国府は丹生郡(現,越前市)におかれた。一宮は気比(けひ)神宮(現,敦賀市)。「和名抄」所載田数は1万2066町。「延喜式」では調として糸・絹など,庸として米・綿・韓櫃(からびつ)を規定。令制三関の一つ愛発(あらち)関を管理する関国であった。鎌倉時代の守護として島津・後藤氏ら,室町時代には斯波(しば)氏が知られる。のち朝倉氏が権力を掌握し,一乗谷(現,福井市)を本拠地として約100年間支配したが,織田信長により滅ぼされた。近世は徳川家康の子結城秀康を藩祖とする福井藩により支配された。1871年(明治4)の廃藩置県の後,敦賀県・福井県(まもなく足羽(あすわ)県と改称)となり,76年石川・滋賀両県に分割されたが,81年福井県となる。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

この記事が気に入ったらいいね!しよう