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評定衆(ひょうじょうしゅう)

鎌倉・室町両幕府の職員。鎌倉幕府では,執権北条泰時が,叔父の時房を連署としたのち,1225年(嘉禄元)11人を任命し,12月21日,評定始を行ったことに始まる。評定衆の行う評定は合議制にもとづいた幕府政治の最高議決機関で,これ以前の13人の宿老による合議体が理非決断の最終決定権をもたなかったのと大きく異なる。人数はふつう十数人で,北条氏一門,三浦氏・安達氏らの有力御家人,三善氏・二階堂氏らの文筆職員が就任し,引付(ひきつけ)設置後は引付頭人を兼任した。しかし得宗専制の進展にともなって,北条氏一門の評定衆が増加,有力御家人は減少した。さらに北条氏一門の者が若年で就任するようになると,合議体としての評定は形骸化し,得宗のもとでの寄合(よりあい)がこれにとってかわった。室町幕府にもおかれたが,形式的なものにとどまった。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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