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生糸(きいと)

蚕繭(さんけん)の繭糸(まゆいと)を数本抱き合わせて1本の糸にしたもの。ふつう撚(よ)りを加えたり,精練して膠質のセリシンを除去する前のものをいう。ただし古代には真綿を紡いだ紬糸(つむぎいと)や玉糸類が多かったようである。「延喜式」によれば全国的に生産されていたが,近世期以降は東日本が中心となった。また近世前期には絹の消費拡大を背景に京都の西陣(にしじん)などの絹織物産地が発展し,長崎や対馬などをへて中国や東南アジア産の生糸が大量に輸入された。しかしその後国内で蚕糸業が発展し,幕末開港を契機に生糸が欧米へ大量に輸出されるようになった。以後昭和戦前期まで生糸は重要な外貨獲得商品となった。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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