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益田池(ますだのいけ)

大和国高市(たけち)郡に造られた灌漑用の池。奈良県橿原(かしはら)市池尻町近辺にあったとされ,堤の一部が残り,水を通した木製の樋管も発掘されている。完成時に空海が撰した「益田池碑銘并序」によると,822年(弘仁13)勅許を得て藤原三守(みもり)・紀末成(すえなり)らによって工事が開始され,825年(天長2)に完成した。「日本紀略」には823年に造池料として新銭を下賜して築造させたことがみえる。なお池碑は現存しないが,同市南妙法寺町の丘上にある益田の岩船(いわふね)は石碑の台石と伝えられる。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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