1. 用語
  2. 日本史 -み-
  3. 御内人(みうちびと)

御内人(みうちびと)

中世,主として武家では代々奉仕する家臣を御内,もしくは御内人といった。鎌倉中・後期には,もっぱら幕府執権北条氏の家督(得宗(とくそう))に仕える被官・家人(けにん)をさした。得宗御内・得宗被官ともいい,一般の御家人は外様(とざま)とよばれる。御内人は将軍からいえば陪臣だが,得宗の権力強化とともに勢力をのばし,鎌倉後期には幕府政治も左右した。得宗家の家政機関である公文所(くもんじょ)に出仕し,また全国各地の得宗領に派遣されて管理にあたった。その筆頭者は内管領(ないかんれい)とよばれる。執権が侍所別当を兼ねて以来,御内人はその実質的長官である所司となり,さらに幕府の実質的な最高意思決定会議である寄合(よりあい)にも参加した。霜月騒動(1285)で安達泰盛を滅ぼした平頼綱,幕府最末期に権勢をふるった長崎高資(たかすけ)などが著名。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

この記事が気に入ったらいいね!しよう