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毛越寺(もうつうじ)

「もうつじ」とも。岩手県平泉町にある天台宗の寺。医王山と号す。寺伝によると,850年(嘉祥3)円仁の開基,1108年(天仁元)藤原基衡(もとひら)が再建し,同秀衡が規模を拡大。堂塔40宇余,禅房500余で,それら諸堂は寝殿造の様式で造られ,浄土式庭園をもち,中尊寺をしのぐ壮観であったという。金堂の円隆寺の額は関白藤原忠通の作で,雲慶作と伝えられる本尊の丈六薬師は,鳥羽法皇がその東下を惜しんだという。1226年(嘉禄2)と1573年(天正元)の2度の兵火で原形をまったく失い,現在は庭園(国特別史跡)にわずかの面影を残す。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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