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村上源氏(むらかみげんじ)

賜姓源氏の一つ。村上天皇の孫に始まる二世源氏で,具平(ともひら)親王の子師房(もろふさ)が1018年(寛仁2)に賜姓。そのほか賜姓年月は不明であるが,為平・具平両親王の子は僧・女子を除いてみな村上源氏に属した。師房とその子孫は大臣を歴任し,摂関の妻を輩出して摂関家を支えるとともに牽制する役割をはたした。師房の子顕房の女賢子が白河天皇の中宮となったのを契機に,院政期には顕房の直系子孫である久我(こが)家を頂点として,しばしば摂関家をこえる実権をもった。鎌倉初期には,反幕派の久我通親が親幕派の関白九条兼実を失脚させて権勢を振った。鎌倉中期以降,堀川・土御門(つちみかど)・中院(なかのいん)・六条・千種・北畠などの家にわかれ,藤原氏とともに中世以降の公家世界の枢要を維持した。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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