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新見荘(にいみのしょう)

備中国阿賀(あか)郡・哲多郡にあった荘園。荘域は岡山県新見市北部。開発領主は大中臣氏。平安末期に領家職が小槻氏に,本家職が建春門院の祈願寺最勝光院に寄進された。鎌倉末期には,後醍醐天皇によって最勝光院ともども東寺に寄進された。室町時代には守護被官の代官請が続いたが,1461年(寛正2)名主たちの要求によって東寺の直務(じきむ)支配となった。応仁の乱中,名主らが守護方の軍勢の入部を阻んだことは,一揆史上有名。また鎌倉中期に下地中分(したじちゅうぶん)が行われ,詳細な検注帳が作成された。この帳簿をもとに中世の村落景観の復元が試みられていることでも注目される。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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