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塗師(ぬし)

下地・中塗・上塗など漆塗りの工程にたずさわる職人。漆の技術は高度な専門性が要求されるため,その利用が始まった初期の段階から漆塗りを専業とする人々がいたと考えられる。しかし,その存在が史料で確認できるのは,大宝令で漆部司(ぬりべのつかさ)が設けられ,太政官符などに「漆塗工」の記載がみられる奈良時代である。漆器の需要が広がった中世以降,分業化はさらに進み,仏具・調度・刀装・飲食器など,それぞれの分野に専門の塗師が登場した。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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