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西園寺公望(さいおんじきんもち)

生没 1849.10.23~1940.11.24 明治~昭和前期の政治家。号は陶庵(とうあん)。京都生れ。公卿清華家の徳大寺公純(きんいと)の次男に生まれ西園寺家の養子となる。徳大寺実則(さねつね)は兄。戊辰(ぼしん)戦争で山陰道鎮撫総督を務め,維新後1871~80年(明治4~13)フランスに留学。「東洋自由新聞」社長をへて伊藤博文の憲法調査団に随行。第2次伊藤内閣の文相・外相,第3次伊藤内閣の文相を歴任,枢密院議長をへて1903年立憲政友会総裁に就任。伊藤系の後継者格となり,06年首相。桂太郎ら山県(やまがた)系と協調して,桂園時代を築く。08年桂に政権を譲ったが,11~12年(大正元)再度首相を務めた。大正政変の際に違勅問題で政友会総裁を辞任,19年ベルサイユ会議全権委員となる。1912年元老優遇をうけ,24年以降唯一の元老として第1次近衛内閣まで首班候補選定に主導的役割をはたした。政党政治の擁護者,協調外交論者として知られる。公爵。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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