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友愛会(ゆうあいかい)

1912年(大正元)8月,鈴木文治が15人の労働者を会員として創設した労働団体。自覚と修養によって労働者の人格を高め,地位の改善を図ることを目的とした。機関紙「友愛新報」を発行して会の宣伝に努め,会員は創立1年後に1326人,16年7月末には1万6000人と急増。野坂参三らインテリと松岡駒吉ら労働者の参加により,しだいに労働組合としての性格を強め,16年の横浜船渠(ドック)争議,17年の東京の池貝鉄工所争議,室蘭の日本製鋼所争議など友愛会員の関与する争議も増大した。第1次大戦後,麻生(あそう)久ら新人会員の参加で戦闘化し,19年8月には大日本労働総同盟友愛会と改称,運営でも会長独裁を排して理事合議制を採用した。21年日本労働総同盟(総同盟)と改称。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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