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唯一神道(ゆいいつしんとう)

吉田神道・卜部(うらべ)神道・元本宗源神道・唯一宗源神道とも。室町末期に京都吉田神社の神官吉田兼倶(かねとも)が唱道した神道の一流派。本地垂迹(すいじゃく)説にもとづく両部(りょうぶ)神道に対して,唯一の神を主張。天地に先立ち,陰陽を超越する存在として神を位置づけ,森羅万象は神の所為であり,いっさいの現象は神道にかなうものであるとする。教義の重要部分を秘伝とし,伝授にあたってはいくつかの制限を設け,十八神道・宗源神道・神道護摩の三壇行事をたて,安鎮法などの諸法を行った。儒教・仏教・道教・陰陽道(おんみょうどう)などを融合した神道説として,後世に大きな影響を与えた。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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