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毛織物工業(けおりものこうぎょう)

woolen industry 羊毛の紡織をいう。すでに紀元前数千年から,遊牧民によって行われていた。古代においてはギリシアやローマで,中世においてはフランデレンやフィレンツェで,活発な生産が営まれた。15世紀に始まる大航海時代においては,スペインが,アメリカ大陸から輸入される銀の対価として,毛織物を輸出した。またイングランドでは,13世紀頃から,各地で毛織物工業が発達し,問屋制度やマニュファクチュア(集中作業場)の形をとるようになった。18世紀に入ると,イングランドは世界最大の毛織物工業国になり,世界経済の中心国の位置をかためることになる。産業革命をへると,綿織物工業に次いで機械化され,アメリカやドイツでも盛んになった。 (山川 世界史小辞典(改訂新版), 2011年, 山川出版社)

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