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孔子(こうし)

Kongzi[中],Confucius[英] 前551頃~前479 春秋時代末期の魯(ろ)の思想家。儒教の始祖。名は丘,字は仲尼(ちゅうじ),先祖は宋の公族という。魯に伝わる周の文物制度を学び,周公旦(しゅうこうたん)を理想の人物と敬慕した。54歳で魯の司寇(しこう)となり,国政改革に失敗し,衛,陳,蔡(さい),楚(そ)を巡遊したが,政治理念の実現を断念して魯に帰り,弟子の教育と,『詩経』『書経』など古典の整理に専念した。当時は古代中国社会の変動期で,孔子は混乱した社会秩序(礼)を回復することに必要を感じ,そのためには個人の社会的道徳(仁)の修養が求められると考えた。彼の言行は死後弟子が『論語』に編集した。後世聖人と尊ばれ,子孫は歴代王朝から尊重され,保護を受けた。 (山川 世界史小辞典(改訂新版), 2011年, 山川出版社)

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