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マウリヤ朝(マウリヤちょう)

Maurya 前321~前181頃 古代インド最初の統一帝国。チャンドラグプタがナンダ朝を滅ぼして創始した。最盛期である第3代のアショーカの時代には,最南端を除くインド亜大陸・半島の大半とアフガニスタン南半を支配下に置いた。強大な常備軍と整備された官僚機構を備え,灌漑などの大規模事業を行い,生産力を増大させた。マガダ国を中心とする本拠地を集権的に統治する一方,各地方の都市には王族を太守として派遣した。広大な支配地域内には森林の部族民などの独立的勢力も存在しており,その支配は画一的ではなかった。この王朝のもとでは,ガンジス川流域の先進地域から周縁へ文化が伝播し,デカンやカリンガなどの周縁地域における国家形成への基礎がつくられた。また,アショーカによる保護もあり,仏教が各地に広まった。アショーカの死後,各地の地方統治者などの独立により帝国は分裂し,最終的にシュンガ朝の創始者プシュヤミトラにより滅ぼされた。 (山川 世界史小辞典(改訂新版), 2011年, 山川出版社)

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