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モンゴリア

Mongolia モンゴル高原ともいう。東は大興安嶺から西はアルタイ山脈,南は陰山山脈から北はシベリア南辺に至るステップ草原地帯。約250万キロ平方メートル。南部は南(内)モンゴル,北部は北(外)モンゴルと呼ばれる。古来多くの遊牧国家が成立したが,そのうち柔然(じゅうぜん),契丹(きったん)などはモンゴル系,高車(こうしゃ),突厥(とっけつ),ウイグルなどはトルコ系に属する。9世紀におけるウイグルの西方移動以後モンゴル系遊牧民の住地となり,13世紀のチンギス・カンによる大モンゴル国(ウルス)(モンゴル帝国)建国後,モンゴルの名がこの地域全体の名となった。元朝の北帰後はモンゴルとオイラトの両勢力が抗争し,明にも侵入したが,15世紀末にダヤン・ハーンがオイラトを抑え,後世のモンゴル諸部族の基礎をつくった。17世紀には清朝の支配下に入った。1911年に北モンゴルでは独立運動が起こり,21年の人民革命をへてモンゴル人民共和国となった。南モンゴルでは民国時代に省制がしかれたが,30年代には日本の進出により東部の満洲国と西部の徳王政権に分割された。47年に中国内蒙古自治区が成立,現在に至る。社会主義時代には内外モンゴルとも近代化が進み,鉱工業も起こった。牧畜が主要産業だが,内蒙古自治区東部・南部やモンゴル国北部では農耕も行われている。 (山川 世界史小辞典(改訂新版), 2011年, 山川出版社)

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