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ナポレオン1世(ナポレオンいっせい)

1769~1821(在位1804~14,15) フランスの皇帝。コルシカのボナパルト家出身。フランスで軍事教育を受けて砲兵将校となり,1793年にはトゥーロン攻囲戦に戦功をあげた。総裁政府下に,95年,パリ王党派の反乱を鎮定し,96年イタリア軍司令官となって軍事的天才を発揮し,立身の端をつかんだ。98~99年,エジプトに遠征したが,対仏大同盟が結成され,総裁政府の動揺を知って帰国し,99年11月,ブリュメール18日のクーデタをもって統領政府を樹立,みずから第一統領(在任1799~1804)となった。アミアンの和約締結,ナポレオン法典編纂,教育制度設立,コンコルダート締結,産業育成などの事業を行い,1804年には皇帝となり,第一帝政を開いた。それ以後戦争を続けて軍事組織の基礎を固め,ヨーロッパを征服し,06年には対イギリス作戦の一環としてベルリン勅令によって大陸封鎖を命令した。08年にはスペインの離反にあい,翌年にはジョゼフィーヌと離婚し,10年にマリ・ルイーズと結婚した。ここに全盛期を迎えたが,12年ロシア遠征に失敗し,ドイツ解放戦争にあい,14年退位しエルバ島に流された。15年3月帰国し百日天下を実現したが,ワーテルローの戦いに敗れてセントヘレナ島に流され,21年そこで死んだ。 (山川 世界史小辞典(改訂新版), 2011年, 山川出版社)

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