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大粛清(だいしゅくせい)

Bol'shoi terror[ロシア],Great Purge[英] 1934年12月のキーロフ暗殺事件に端を発して,30年代後半のソ連で行われた大量テロ,逮捕と処刑。「人民の敵」,独日の手先として抑圧の対象となったのは初め旧反対派,ついでスターリン派にも及び,社会の全階層に及んだ。キーロフ事件直後ジノヴィエフらは逮捕されたが,短期の禁固刑に処されただけであった。しかし,36~38年に合同本部陰謀事件,平行本部陰謀事件,トゥハチェフスキー事件,右翼トロツキスト陰謀事件と四たびの裁判で,反対派指導者と軍部首脳55名が独日と通謀し,反ソ陰謀を企てたとして死刑に処せられた。これを契機として37年2~3月の中央委員会でのスターリン演説にもとづいて,裁判なしに多くの人々が抑圧された。37年から38年にかけて逮捕された者157万人,処刑された者68万人と確認されている。 (山川 世界史小辞典(改訂新版), 2011年, 山川出版社)

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