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東欧革命(とうおうかくめい)

1989年に起きた東欧諸国の体制転換をさす。1~2月にハンガリーで複数政党制が導入され,4月にポーランドで円卓会議が開催されたのをはじめとして,6月にはポーランドで準自由選挙が行われて8月に非共産党の首相の連立政権ができ,10月にはハンガリーで憲法改正があり人民共和国が共和国に変わった。この間9月にはハンガリーの対オーストリア国境が開かれて,東ドイツ国民の越境が認められていたが,11月には「ベルリンの壁」が崩壊して東西ドイツが合体し,すぐにブルガリアで政変が起こり,チェコスロヴァキアでビロード革命が起き,12月にはルーマニアでチャウシェスク大統領が処刑されて東欧全体で旧体制が崩壊した。この東欧革命によって,1948年頃からできていた東欧の社会主義体制は崩れた。つまり,共産党の一党支配,軍事中心の兵営国家,国有化産業,集団農業,計画経済は崩壊し,政治の自由主義化,経済の民営化,市場経済化が行われた。 (山川 世界史小辞典(改訂新版), 2011年, 山川出版社)

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