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ドイツ帝国(ドイツていこく)

Deutsches Reich 1871~1918 ドイツが帝制をとったことは2度あり,最初は神聖ローマ帝国,次がビスマルクのドイツ統一によってなったドイツ帝国である。第二帝制,またビスマルク帝国とも呼ばれる。この帝国はプロイセン以下25国(22君主国と3自由市)の連邦であり,各国を代表する連邦参議院が上院,全国民の男性普通選挙による帝国議会が下院を構成した。しかしプロイセン王がドイツ皇帝を兼ね,政府の首長である宰相は皇帝の任命にかかり議会に責任を負わない。またプロイセンは面積,人口において全国の3分の2近くを占めているので,帝国は事実上プロイセンの支配下にあった。そして帝国宰相の権限が大であったので,ビスマルクのような有力な人物が宰相であるときはその事実上の独裁となり,そうでないときは国の統一意志が見失われた。経済は強力に発展したが,政治の民主化は遅れ,1918年の革命(ドイツ革命)により崩壊。 (山川 世界史小辞典(改訂新版), 2011年, 山川出版社)

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