1. 用語
  2. 日本史 -い-
  3. イエズス会(イエズスかい)

イエズス会(イエズスかい)

ゼズス会・耶蘇(やそ)会とも。イグナティウス・デ・ロヨラら7人の同志が,1534年8月15日パリのモンマルトルで誓願をたてたことに始まるカトリック修道会。40年教皇パウロ3世によって正式に認可された。軍隊的な組織ときびしい規律をもち,ポルトガルの布教保護権のもとでプロテスタントに対抗して世界的な布教活動を展開。日本には49年(天文18)ザビエルが鹿児島に渡来したことに始まる。巡察師バリニャーノの指導により日本社会順応主義による布教活動が展開され,日本人司祭の養成によって日本教会の自立を企図した。一方で,日本教会の維持を目的としたイエズス会宣教師による軍事・経済活動の展開や他修道会との対立から,豊臣政権・江戸幕府の警戒を招いた。1612年(慶長17)の禁教令以降,多くの殉教者をうみ,44年(正保元)最後のイエズス会士小西マンショの殉教で断絶した。1908年(明治41)再び日本で活動を始める。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

この記事が気に入ったらいいね!しよう