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検地(けんち)

縄入(なわいれ)・縄打(なわうち)・竿入・竿打・地押(じおし)とも。戦国期以後,とくに近世の領主が所領を把握するために行った土地の基本調査。江戸時代の検地は,村単位に実施され,1筆ごとに所在地や地種・面積・等級・名請人を確定し,さらに村の生産性を米の収穫量(石高)に換算するもので,検地によって確定された検地帳は年貢や諸役賦課の基礎台帳として重要であった。戦国期には後北条氏や今川氏をはじめ多くの大名が検地を実施しているが,その過半は指出(さしだし)が中心である。豊臣秀吉による太閤検地は全国をほぼ同一の検地基準で把握しようと試みたもので,1段=300歩,1間=6尺3寸という新たな基準値が設定され,30歩=1畝とする畝歩制がとられた。江戸幕府の検地は,おおむね太閤検地の基本方式を踏襲したが,その基準値は1間=6尺とされた。幕府の検地としては慶長検地,寛永・慶安検地,寛文・延宝検地,元禄検地などが重要であるが,18世紀に入ると,新田(しんでん)検地を除き大規模な幕領検地は実施されなくなった。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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