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枡座(ますざ)

枡役所とも。江戸幕府が枡の製作・販売・検定を独占的に許可した役所。江戸と京都にあった。江戸の枡座の頭人は町年寄の樽屋藤左衛門で,徳川家康とともに江戸に移り,寛文年間までには枡職人を抱えて営業を始めたらしい。これより早く京都では,慶長年間に山村与助が徳川家康から枡御用を命じられ,1616年(元和2)に与助が大坂に移った後,出水三左衛門,さらに鈴木源太夫と継承し,34年(寛永11)以降,大工棟梁の福井作左衛門家が枡座を主宰。両枡座では,1斗枡のほかに7升・5升・1升・5合・2合5勺・1合の穀物計量用6種と,1升・5合・2合5勺・1合の液体計量用4種が製作・販売された。なお幕府以外にも,水戸藩や越後国高田藩のように独自に枡座をおく藩もあった。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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