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宋銭(そうせん)

宋代に官鋳された中国の貨幣。銅銭・鉄銭の両種があるが,中心は銅銭。1枚1文の小平銭のほか,折二・当三・当五・当十など2~10文の大銭も造られた。とくに前半の北宋のものは歴代王朝の銭貨のなかで最も鋳造量が多く,最盛期には年間500万貫をこえた。1127年に領土の北半を失った後の南宋では激減し,年間10万貫程度になった。宋銭は宋代ばかりでなく,つづく元・明のもとでも依然として重要な銭貨であり,日本にも平安中期から戦国期までの長期間,貿易によって大量に流入した。国内では中世を通じて流通貨幣の過半を占め,精銭(せいせん)の代表格であった。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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