1. 太政大臣(だいじょうだいじん)

太政大臣(だいじょうだいじん)

「だじょうだいじん」とも。律令制での太政官の最高の官。天智朝期に,左右大臣・御史大夫とともに,大友皇子が任じられたのが初例。前代の皇太子の執政者的性格がみられ,持統朝で高市(たけち)皇子も任じられた。大宝令では唐の三師・三公にならい,天皇の訓導の官で,適任者がいなければ欠員でよいという則闕(そっけつ)の官とされる一方で,太政官の首席大臣として詔書・論奏や勅授位記に署名すると規定された。定員1人,一品・正従一位相当。当初は贈官のみで任官はなく,特殊な例として,藤原仲麻呂の大師(たいし)と道鏡の太政大臣禅師(ぜんじ)がある。任官の初例は文徳朝の藤原良房で,光孝朝の藤原基経に至って,あらためて太政官の首班として国政を統轄する地位と定められた。摂関政治の成立当初は,とくに関白の地位は太政大臣の職掌と密接にかかわるものであったが,10世紀以後,摂政・関白は太政大臣から離れた独自の地位となり,太政大臣は名誉職的な存在となった。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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