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庭訓往来(ていきんおうらい)

往来物の一つ。2巻。南北朝期の成立。撰者不明。月ごとの往復消息文12組24通と1通の消息からなる。各消息の間に要語の語彙集をはさみ,文例と語彙の知識の両方を与える工夫がなされる。1386年(至徳3・元中3)の出雲神門(かんど)寺蔵本,1451年(宝徳3)の天理図書館蔵本,73年(文明5)に没した興福寺経覚筆の謙堂文庫蔵本などがあり,相当普及したことがうかがえるが,近世の刊本も多く,往来物として最も普及した。「日本教科書大系」「東洋文庫」所収。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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