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和歌(わか)

倭歌・国歌とも。からうた(漢詩)に対するやまとうた(日本の歌)の意であるが,実際には短歌を主として長歌・旋頭歌(せどうか)・片歌(かたうた)などの範囲に限られ,歌謡・連歌・俳諧・近代詩などは含まれない。「万葉集」に「倭歌」と表記した1例が初見で,「古今集」仮名序で紀貫之(きのつらゆき)が「やまとうた」と明示,日本固有の文芸として賞揚した。短歌以外の歌体が衰微し始め,漢詩を意識することも徐々に薄れてきてからは,短歌と同義に用いるようになるが,短歌の名称が和歌にとってかわるのは明治期の短歌革新運動以後で,和歌の語は古典和歌のみをさし,近現代の和歌は短歌とよばれるようになった。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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