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モロッコ事件(モロッコじけん)

Moroccan Crisis モロッコの支配をめぐるフランス,ドイツの帝国主義的対立によって起こった2回の事件。・〔第1次〕タンジール事件ともいう。1904年の英仏協商により,モロッコにおける優先権をイギリスに承認されたフランスは,積極的にモロッコ進出を行った。これに対して05年3月,ドイツ皇帝ヴィルヘルム2世はモロッコのタンジールに上陸し,フランスの進出に反対の意志を表明した。・〔第2次〕アガディール事件ともいう。第1次モロッコ事件の結果アルヘシラス会議が開かれたが,ドイツは孤立し,イギリスの支持を得たフランスが優位に立った。これに不満なドイツは1911年7月,軍艦をアガディール港に派遣したが,結局フランスからコンゴの一部を得ただけで,フランスのモロッコ支配は固められた。 (山川 世界史小辞典(改訂新版), 2011年, 山川出版社)

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