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モロッコ

アフリカ大陸の西北,地中海に面する王国。首都はラバト。戦略的に重要な地方であり,かつ鉱物資源に富んでいるところから,フランスは早くからこの領有に目をつけ,1899年のファショダ事件後の英仏の相互譲歩と1901年のフランス‐イタリア協定でフランスの勢力範囲と認められた。しかし同じく植民地を渇望するドイツは,日露戦争後の露仏同盟の弱体化につけこみ,05年,ドイツ皇帝ヴィルヘルム2世がみずからモロッコに乗り込み,フランスを制して勢力圏を得ようとした。しかしドイツの企図は封じられ(モロッコ事件),結局フランスとスペインの事実上の植民地となった。第二次世界大戦後の56年,王国として独立。 (山川 世界史小辞典(改訂新版), 2011年, 山川出版社)

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