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ムスティエ文化(ムスティエぶんか)

Moustier フランスのドルドーニュ県ル・ムスティエ岩陰遺跡にちなむヨーロッパにおける旧石器時代中期の文化。ネアンデルタール人による文化で,ルヴァロワ技法の剥片(はくへん)石器を主流とする最後の間氷期の後年から,最後の氷期ヴュルム期初期に及び,遺跡は主として河岸段丘上に多い。スペイン,フランス,南イギリス,イタリア,ドイツ,オーストリア,ロシア,アフリカ北部,西南アジア,東南インドなどに分布。洞熊(ほらぐま)の頭蓋(とうがい),四肢骨の貯蔵,あるいは遺体の洞窟内や平地での埋葬例は宗教的意味を暗示する。ほかに人間の脳を食した形跡もある。 (山川 世界史小辞典(改訂新版), 2011年, 山川出版社)

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