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女真(じょしん)

ジュルチン(Jurchin)の音訳。女直(じょちょく)とも記す。10世紀以来東北アジアに現れる民族名。もと渤海(ぼっかい)の遺民であったが,遼に滅ぼされたのち,生(せい)女真の完顔(ワンヤン)部の阿骨打(アグダ)が1115年統一して金国を建て,やがて遼,北宋を滅ぼした。女真の大半は華北に移住し,南宋と対峙するが,1234年モンゴルに滅ぼされた。東北アジアにとどまった女真は明のとき,その羈縻(きび)政策に服し,建州女直,海西女直,野人(やじん)女直に分かれた。16世紀末,建州女直部のヌルハチが諸部を併せてマンジュ国をつくり,ついで女真人の統一帝国である後金(こうきん)国を建て(1616年),1619年,サルフの戦いで明‐朝鮮連合軍を破った。2代太宗(ホンタイジ)のとき,女真人を満洲人,後金国を清と改めた。 (山川 世界史小辞典(改訂新版), 2011年, 山川出版社)

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