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孫文(そんぶん)

Sun Wen 1866~1925 清末から民国時代初期に活躍した革命指導者。字は逸山または中山。広東省香山(現,中山市)の人。香港で医学を修め開業したが,まもなく革命に専念し,1894年興中会を組織した。翌年広州奪取を計画して失敗,日本から欧米を回って,97年日本に本拠を置き革命を鼓吹,1900年恵州で挙兵して失敗。05年革命諸派を糾合して中国同盟会を結成し,各地で挙兵した。11年10月辛亥(しんがい)革命が起こり,翌年1月中華民国臨時大総統に就任したが,2月辞職して袁世凱(えんせいがい)に地位を譲った。まもなく袁世凱政権の専制化に反対して反袁運動を起こし,14年広東派を中心に中華革命党を結成,19年中国国民党と改称,広東を中心に軍閥打倒,中国統一の運動を続けた。21年からソ連に接近し,24年党大会を開いて「連ソ・容共・扶助工農」政策を決定し,北伐を志したが,奉直戦争後の時局収拾のため北京におもむき,ここで病死した。彼の唱えた三民主義は中国革命の基本理念として後まで重んじられた。 (山川 世界史小辞典(改訂新版), 2011年, 山川出版社)

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