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阿弥号(あみごう)

阿号とも。阿弥陀号の略。中世の浄土教の遁世者に与えられた称号。南無阿弥陀仏・世阿弥・法阿などと称する。もともとは法号の上に称されるものだったが,11世紀以降法号そのものとして用いられた。俊乗房重源(ちょうげん)が大仏勧進の手段として広く人々に阿弥号を与えてからは,遁世者ばかりでなく,公家や武家を含む俗人にまで広まった。浄土宗や時宗教団に属する僧俗に多く,時宗の遊行上人(ゆぎょうしょうにん)は代々「他阿弥陀仏」と称した。南北朝期以降になると茶人や能役者などに阿弥号を称する者も多く,将軍の同朋衆(どうぼうしゅう)や御伽衆(おとぎしゅう)に対してもつけられた。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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