アヘン戦争(アヘンせんそう)
阿片戦争・鴉片戦争とも。1839~42年のイギリスと清国の戦争。イギリスは中国から茶を輸入していたが,それにみあう輸出品がなく,禁制品のアヘンをインドから輸出した。その量は19世紀に急激に増大し,中国からは大量の銀が流出した。清朝のアヘン厳禁論の高まりにより登用された林則徐(りんそくじょ)は,39年広州で外国商人から在庫アヘンを没収,焼却。これに対しイギリスは武力に訴え,40~42年に沿岸の要地を攻撃して清軍を破った。42年8月南京(ナンキン)条約締結で終結。この経緯は当時の日本でも注目され,幕府の海防政策や幕末期の有識者に大きな影響を与えた。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)
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