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穴穂部(あなほべ)

孔王部・穴太部とも。穴穂天皇(安康天皇,倭王興)の名代(なしろ)とする説が有力。「日本書紀」雄略19年3月条に設置の伝承がある。正倉院文書の「養老五年(721)下総国葛飾郡大島郷戸籍」には数百人の孔王部姓がみえる。倭王武の上表文に「東は毛人を征すること五十五国」とあるように,5世紀に大和朝廷の経略が南関東に及んだとき,数カ村の人々を一括して部民としたが,大島郷戸籍の人々はその子孫であろうといわれる。天武紀にみえる穴穂部造(みやつこ)に管掌されたか。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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