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熱田神宮(あつたじんぐう)

名古屋市熱田区神宮に鎮座。式内社・尾張国三宮。旧官幣大社。祭神は熱田大神,相殿に天照(あまてらす)大神・素盞嗚(すさのお)尊・日本武(やまとたける)尊・宮簀媛(みやずひめ)命・建稲種(たけいなだね)命を配祀。三種の神器の一つ草薙(くさなぎ)剣を祭る。日本武尊の妃,尾張国造の女宮簀媛命が,尊の死後,社をたてて草薙剣を祭ったのが起源とされる。平安末期まで尾張氏の一族が祀官を世襲。源頼朝は,母が大宮司藤原季範の女であったことから当社を「外戚之祖神」として崇敬し,鶴岡八幡宮に熱田社を勧請した。後醍醐天皇は建武の新政に際して当社を官社に列し,足利・豊臣・織田・徳川の諸氏は社殿の造営・修造を行った。1686年(貞享3)5代将軍徳川綱吉の行った修復・遷宮はとくに大規模なものであった。建築様式は,本殿と神剣を祭る土用殿が並立する尾張造だったが,1893年(明治26)伊勢神宮とほぼ同様の神明造に改められた。例祭は6月5日。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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