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足軽(あしがる)

足白(あしじろ)・足弱(あしよわ)・疾足(しっそく)とも。中世における雑兵・歩卒。中世成立期には「足軽をする」という用法が多くみられ,合戦の際,放火・略奪などの後方攪乱をすることの意味で用いられた。集団戦が開始された南北朝期も武士たちによって足軽行為がさかんに行われた。戦国期になって,このような特殊技能をもつ雑兵を足軽と称するようになり,大名に部隊として編制された。戦国大名は弓・槍などの武器ごとに足軽の部隊を編制し,足軽大将に統率させた。鉄砲伝来後は足軽の鉄砲隊も編制されて重要性はさらに高まり,弓足軽・長柄足軽・鉄砲足軽などとよばれた。近世,足軽は士とは区別された歩卒として扱われる。明治維新後,士族とは別に卒族(そつぞく)として戸籍編成されたがまもなく廃止,士族または平民に編入された。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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