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足利直義(あしかがただよし)

生没 1306~52.2.26 南北朝期の武将。父は貞氏。尊氏の同母弟。従三位左兵衛督。元弘の乱では尊氏とともに行動し,建武政権では成良(なりよし)親王を奉じて鎌倉に下り,関東の政務にあたる。中先代(なかせんだい)の乱で鎌倉から退却するが尊氏の来援で回復。以後,幕府の創始まで尊氏と同行。当初幕府の権限は尊氏が軍事指揮権を,直義が裁判などの政務を担当。直義の政策は鎌倉幕府執権政治の踏襲にあり,豪族的大領主層や寺社本所勢力には支持されたが,畿内周辺の新興武士団や足利氏根本被官を組織する高師直(こうのもろなお)との対立を招いた。1349年(貞和5・正平4)師直のクーデタに始まる抗争は尊氏との不和を生じ(観応の擾乱),直義は鎌倉にのがれたが,追撃する尊氏に敗れて降伏し,まもなく病没。尊氏による毒殺ともいう。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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