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足利氏(あしかがし)

清和源氏。源義家の孫義康が下野国足利荘(現,栃木県足利市)を本拠としたのに始まる。義康は保元の乱に源義朝と行動をともにし,その子義兼は源平の争乱に源頼朝に従い,北条時政の女を妻とした。以後,代々北条氏と姻戚関係を結び,鎌倉幕府に重んじられ,上総・三河両国の守護となる。1333年(元弘3)足利尊氏は北条氏に背き,建武政府の成立に協力したが,35年(建武2)これに反旗をひるがえし,翌年室町幕府を開いた。3代将軍義満から6代義教の頃が最盛期。義教は赤松満祐(みつすけ)によって殺され,8代義政のときには応仁・文明の乱がおこり,以後,幕府は有名無実化した。1573年(天正元)15代義昭は織田信長に追われ,幕府は滅亡。他方,尊氏の子基氏は鎌倉公方(くぼう)として東国を支配したが,持氏のとき幕府と対立し滅ぼされた。その子成氏(しげうじ)は,下総国古河(こが)(現,茨城県古河市)を本拠としたので古河公方とよばれ,子孫は喜連川(きつれがわ)氏を名のったが,明治期に入って足利氏に復し,子爵に列した。支族に斯波(しば)・畠山・細川・今川・吉良(きら)氏など。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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