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阿吽(あうん)

サンスクリットのア・フーンの音訳。梵字では阿は口を開いて発する最初の音声,吽は口を閉じて発する最後の音声であり,それぞれ万物の始原・終極を示す。密教では阿を万法発生の理体(胎蔵界),吽を万法帰着の智徳(金剛界)とする。一方が口を開き,他方が閉じた寺院の仁王像,神社の狛犬(こまいぬ)像はそれを表したもの。「阿吽の呼吸」というように,呼気・吸気にもあてられる。密教では,呼吸そのものが菩提心・涅槃(ねはん)につながるとも説かれた。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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