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椿説弓張月(ちんせつゆみはりづき)

江戸後期の読本。前・後・続編各6巻,拾遺・残編各5巻。曲亭馬琴(きょくていばきん)作,葛飾北斎画。1807~11年(文化4~8)刊。椿説は珍説の意で,正史で不遇であった源為朝を活躍させ,史実の間隙をぬい,その不備を補う伝記という意味。馬琴史伝物読本の初作で,代表作。地理風俗については,前半は「参考保元物語」「伊豆海島風土記」「八丈筆記」などに,後半は「中山伝信録(ちゅうさんでんしんろく)」「琉球談」などにより正確を期している。前半の構想は「狄青演義(てきせいえんぎ)」,後半は「水滸後伝」などの中国白話小説によるが,奔放な空想力により独自の文学世界を構築している。「日本古典文学大系」所収。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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