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勅選議員(ちょくせんぎいん)

貴族院議員の構成要素の一つ。「国家ニ勲労アリ又ハ学識アル満三十歳以上ノ男子」から選ばれる。任期は終身。内閣の推薦にもとづいて任命された。内閣にとって貴族院の多数派工作に有利な存在であるため徐々に人数が増え,1904年(明治37)末当時で125人。翌年貴族院令が改正され,勅選議員の総数は125人をこえてはならないと規定された。第1次大隈内閣の出現,立憲政友会の結成と進出により,勅選議員は平田東助・大浦兼武らの指導する幸倶楽部(さいわいクラブ)に結集して政党に対抗する官僚閥の牙城となった。大正期になると政党・財界出身の勅選議員も増加し,政党に系列化される部分もでてきた。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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