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朝鮮(ちょうせん)

チョソン。遼東から朝鮮半島北部には古朝鮮(檀君(だんくん)・箕子(きし)・衛氏(えいし))があり,漢の武帝の楽浪郡がおかれ,のち高句麗(こうくり)の支配下に入った。半島南部には韓族があり,三韓から百済(くだら)・新羅(しらぎ)が成立。この時期に朝鮮から日本に多数の渡来人があった。高句麗との三国時代をへて7世紀後半に新羅が半島を統一,さらに10世紀に高麗(こうらい)が建国した。英語のKoreaは高麗に由来する。朝鮮を国名とするのは14世紀末の李氏朝鮮からで,最も長期の王朝として栄えた。室町時代に日朝貿易が行われたが,豊臣秀吉の侵略で断絶。江戸幕府の国交回復後は朝鮮通信使が往来して平和的な国交が続いた。明治維新後,日本は利益線と目した朝鮮をめぐり日清・日露戦争を戦った。1897年国号を大韓帝国と改めたが,日露戦争後は日本が保護国化し,1910年(明治43)併合,第2次大戦終結まで植民地支配下にあった。日本の敗戦により,45年米・ソ両軍が38度線を境に分割占領したが,48年南半部に大韓民国,北半部に朝鮮民主主義人民共和国が成立,南北分断が続いている。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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