1. 用語
  2. 日本史 -ち-
  3. 逃散(ちょうさん)

逃散(ちょうさん)

中世では荘園住民が,荘園領主への抵抗を目的に耕作を放棄し,家屋敷・田畠を捨て荘園外へ逃亡すること。南北朝期の荘家の一揆では,住民が一揆を結成して行う集団的な逃散が抵抗手段としてしばしば用いられ,荘園領主側も,逃散に至る手続きの合法性の有無を問題とすることはあっても,逃散自体を不法行為とはみなさなかった。逃亡先がアジールである山林が多かったため,「山林に交わる」「山野に交わる」とも表現された。近世の逃散は,隣接領域へ赴くことが多く,逃散先の領民となることを標榜して行われ,女性や子供も行動をともにし,農具なども携帯した。強訴(ごうそ)と並ぶ代表的な百姓一揆の闘争形態で,幕府は頭取死罪などの重罰を科した。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

この記事が気に入ったらいいね!しよう