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中馬(ちゅうま)

江戸時代,信州地方で物資輸送の主力をになった馬方。農間を利用した自分の荷物の運搬に始まったが,のち駄賃稼ぎで専業化するものもあった。宿継ぎを義務づけられた伝馬(てんま)と違って,付通し運送をするため,廉価で荷傷みも少なかったが,素通りされる宿場との間にしばしば紛争をおこした。1673年(延宝元)の幕府裁許で伊那街道の活動が公認され,1764年(明和元)の裁許では,中山道や糸魚川街道・北国街道など信濃全域に広がり,中部山岳地帯と太平洋側・日本海側を結びつける活発な活動を展開した。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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