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茶の湯(ちゃのゆ)

喫茶を中心とした室内芸能。仏前への献茶儀式に由来し,その起源は仏教伝来と同じ頃と考えられるが,文献の上では空海の「奉献表」(814)にある「茶湯」が古い。室町中期の茶の湯の成立期から使われだし,千利休の時代になると一般にも茶の湯の語が普及。江戸時代には「茶の湯」も「茶道」もほぼ同じ意味で使用。その後は精神的修行の一貫としての意識が強くなり,「茶道」の語でほぼ統一された。茶の湯については,禅宗の影響を強くうけていることから精神修養の一貫としてみるもの,主客一体となって芸術舞台をつくるにも似た室内芸術という見方,「寄合性」の強い日本文化の純粋な表現とするなど多様な見解がある。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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