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千島列島(ちしまれっとう)

北海道とカムチャツカ半島の間の弧状列島で,オホーツク海と太平洋を画する。大小23の島および岩礁などからなる。列島の南部と北部にはアイヌの人々が居住し,ラッコやオットセイを捕獲してロシアや蝦夷地(えぞち)と交易し,豊かな海産物を得て生活していた。18世紀初頭からロシアが南下し,天明年間(1781~89)には幕府調査隊が得撫(ウルップ)島に赴くなど,日露両国の接触がみられた。1855年2月(安政元年12月)日露通好条約により択捉(えとろふ)島と得撫島の間に国境を定め,75年(明治8)樺太・千島交換条約により全域が日本領となった。これにともない84年占守(シュムシュ)島から北千島アイヌ97人を色丹(しこたん)島に移住させた。第2次大戦後はロシア(旧ソ連)の施政下にある。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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