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円覚寺(えんがくじ)

神奈川県鎌倉市山ノ内にある臨済宗円覚寺派の大本山。正式には円覚興聖禅寺。瑞鹿山と号す。北条時宗が,元寇で死んだ人々の追善のため無学祖元(むがくそげん)(仏光国師(ぶっこうこくし))を開山として建立。1281年(弘安4)建立が開始され,82年には僧堂ほかが完成した。室町時代には鎌倉五山の第2位に位置づけられた。明治期には夏目漱石ら知識人・官僚・軍人が参禅し,一種の在家仏教である居士禅(こじぜん)の集団である人間禅などが形成された。梵鐘と舎利殿などの国宝があり,重文としては「仏涅槃図」「無学祖元像」,無学祖元木像,銅造阿弥陀如来および両脇侍立像,「円覚寺境内絵図」「尾張富田荘図」など。200通をこえる中世文書もある。庭園は国史跡・国名勝。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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