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江戸城(えどじょう)

徳川15代の将軍の居城で,江戸幕府の中心となった城館。東京都千代田区にある。平安時代に江戸重継が居館を構え,15世紀前半まで江戸氏の本拠として機能したと推定される。江戸氏は15世紀の動乱のなかで没落し,江戸の地は扇谷(おうぎがやつ)上杉氏が関係する土地となった。古河公方との対抗関係で,1457年(長禄元)扇谷上杉氏の家宰太田道灌(どうかん)が築城。当城を訪れた禅僧が当時の様相を伝える。1524年(大永4)以降は後北条氏の支城となる。90年(天正18)徳川家康が入城し,拡張を重ねた。1636年(寛永13)総構(そうがまえ)がなり,現在に至る江戸城が完成。天守は明暦の大火で焼失し,再建されなかった。現在,富士見三重櫓や伏見櫓などの建造物や,枡形門が随所にみられる。1868年(明治元)4月江戸開城,9月明治天皇が入城。10月東京城と改称され,以後皇居となる。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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